2022年12月17日土曜日

TB62709をArduinoで動かす

TB62709とは

 TB62709は7セグメントLEDのコントローラ及びデコーダとして機能する東芝のICです。アノードコモンの最大4セグメントまでを制限抵抗なく1チップでドライブできます。データシートを見るに2008年かそれ以前に生産されたICで、今や単体では手に入らないと思われるものですが、このIC(TB62709NG)が搭載された7セグメントLEDボードを某所で入手したので動かしてみます。ポンバシのあの店です。
 

ICシリーズ

 今回入手したのはTB62709NGですが、非常にシリーズが多くややこしいです。調べてわかった範囲で記します。

TB62709

N, NG, F, FGがあります。GがついているとDINのみならずDOUTが使え、カスケード接続できるようですが詳細不明。NとFはパッケージ違いです。鉛フリー。

TB62785

パッケージ違いでNG, FTGがあります。TB62709と酷似しており、絶対Vddがやや低いことと、鉛フリーが記載されていない点しか違いが見つけられませんでした。少なくとも通信フォーマットはTB62709と同じなので、同一ライブラリで動くと思われます。

TB62705

パッケージ違いでCP, CF, CFNがあります。
8ビットシフトレジスタ+ラッチ+定電流のみです。62709のようにデコード機能や明度変更といった便利機能はありません。ロジックICらしく、CLK, DIN, LAT, ENピンがあります。

TB62706

16ビットシフトレジスタであり、それ以外は62705と同じ。
 

通信

 通信はCLK、DIN、LOADの3本。電源は5Vです。通信規格はI2CでもSPIでもないですが至極シンプル…というか古き良き普通のシフトレジスタ+ラッチです。当然ACKもエラー訂正もないので、向こうが正しくリッスンしてくれていると信じて一方的に送りつけるだけです。まあ古いICですし。
 お陰でクロックは16MHzまでOKらしいです。
 

Arduinoライブラリ

 マイコンは何で開発してもいいのですが、ライブラリ化することを考えてArduinoとしました。TB62709とTB62785に対応しています。カスケード接続には非対応です。
 
 
 大して複雑な操作もないので、Exampleで使い方を察してください。それなりに使える関数を作ったつもりです。
 
 

2022年8月6日土曜日

限界運用の記憶域プールでHDD交換する方法

HDD逝く

 2台で記憶域プールを構成しているうちの1台が死にかけなので交換しました。特殊構成のためか、やってみたら交換手順が想定と違って焦ったので備忘録として記載します。
 特に、HDDの台数が少なく(2台とか)、容量違いで、かつ余ってる記憶域も"シンプル"で活かして使ってる人は陥りやすい問題かと思います。

2022年7月17日日曜日

CHUWI HeroBoxのレビュー

HeroBox

 CHUWIから出ているファンレスの小型PCです。2万程度でめちゃくちゃ遊べます。
 主なスペックはこんな感じ。
 
・CPU Celeron J4125 (4C4T)
・Memory DDR4 8GB @2400MHz (Onboard/交換増設不可)
・Storage M.2 SATA SSD 256GB (eMMCじゃない!)
・Wi-Fi(802.11a/ac/b/g/n) + Bluetooth4.0
・Gigabit Ethernet 対応
・HDMI2.0 4K@60Hz (ただしType-Cは映像出力非対応)
・VESA簡易ブラケットつき
・技適マークあり
  

2022年7月2日土曜日

DriveVolMeter公開しました

DriveVolMeterとは


接続されたドライブをカード形式で表示する、デスクトップガジェット風ソフトウェアです。
固定ページで公開しました。以下よりどうぞ。

2022年4月30日土曜日

2022年3月31日木曜日

中華ハンディオシロ FNIRSI-1C15を買った

FNIRSI-1C15とは

 深センにあるFNIRSI社が製造する、周波数帯域110MHz、サンプリングレート500MS/sまで計測できる1chハンディオシロスコープです。読み方は分かりません!(笑)
 一応公式ページがあるので、詳細なスペックはここで確認できます。
 ブランドとか評判がどうのこうのじゃなく、コスパが良さそうだったから適当に買っただけで、特別入念に調べて買ったわけではありません。通常時の売値はAliで64ドル程度。私は独身の日に割引クーポンを使ったので、実質60ドル切りで購入しました。
 Amazonでも現時点で8200円の10%クーポン付きなので実質7000円台で売っており、 無理してAliで買うほど値段は乖離していません。
 手元に届いてから3ヶ月使ったので、簡単なレビューを記します。

2022年3月28日月曜日

IO-DATAの6TB外付けHDD(HDCX-UTL6K)の中身

HDDガチャ

 HDCX-UTL6KはIO-DATAから出ているUSB3.0接続6TB外付けHDDです。PayPay祭のポイント込みで安く手に入るため、中身のHDDガチャをしてみました。Amazonでも現時点では12000円しないくらいなのでお手頃です。
 レビュー報告では東芝のAV用HDD報告が多かったのでコレが当たり枠です。ハズレは言わずもがなBarraCudaですw

2022年3月20日日曜日

記憶域プールを保持したまま別PCに引っ越しはできるか

Windowsの記憶域プール

 記憶域プールはWindows標準でついている、ハードウェアを束ねて冗長性を高める機能です。柔軟性が非常に高く、現代的なソフトウェアRAIDといったイメージでしょうか。AFTの影響を受けないので古いHDDが混在しても大丈夫です。
 
 記憶域プールで冗長化を図るようなユーザーは、新しいPCに引っ越す際にHDDも新調するでしょうしそれが健全でしょう。しかし貧乏性で怠惰な私は、HDDがまだ使えそうなら現役続行してほしいですし、新しいHDDに数TBコピーするのが億劫と感じてしまうので、なるべく何もせず新しい環境に移行したいのです。
 そういう観点から、記憶域プールを導入するのは妥当か実験してみたいと思います。
 ※Windows Serverではなく普通のWindowsを対象にしています。

2022年2月24日木曜日

PIC32MX210F016BでUSBデバイスは作れるか

PIC32MX210F016BとHarmony

 秋月で190円(2022年1月現在)で売っているUSB搭載最安PICです。半導体不足の影響か、PICが軒並み値上げになっているので昔はもっと安かったと思います。ともかく、この値段で32bitアーキテクチャであり、ハードウェア乗算機を積んでいる超賢い石がこの値段で手に入るのはすごいですね。
 さて、USB積んでるならUSB機器作れて当たり前だろという感じですが、210F016Bはメモリ4kB, フラッシュ19kB という(PIC32としては)地を這うようなリソースの制限があります。加えて、Microchip社はPIC32、特にMXシリーズ以上でHarmonyというフレームワークを使用して開発することを想定しており、FreeRTOSが否応なしに走るのでリソースを馬鹿食いします。
 MHC(Microchip Harmony Configurator)を使ってプロジェクトを作った方なら分かると思いますが、USBの適当なクラス(HIDとかCDCなど)を搭載したプロジェクトを作ると、メモリアロケーションできずにビルドが通りません。ヒープとかスタックのサイズを調整してもどこかしらのアロケーションエラーが出ます。少なくともフリー版XC32では最適化レベルを変更してもどうやっても通りません。
 使っていない機能の変数割当をエラーが出なくなるまで削るといいんでしょうが、本当に使っていない変数ならコンパイル時に除去されるので、いい感じに容量削減するのは骨が折れそうです。
 いくらググっても32MX210でUSB機器開発した情報が出てこないので、今回はこれをなんとかしてみたいと思います。

2022年2月19日土曜日

XC32 ver4.00 Free版でMIPS16コードが生成できる

ついに解禁か?

 最近ずっと32MXの開発をしていて、XC32 v3.01 フリー版ではMIPS16コード作成オプションを使えないことを確認していました。v4.00が2022年1月に出たのでアップデートしてみたところ、なんとMIPS16オプションが効いて、実際かなりのサイズダウンができているではありませんか!