Bromite死す?
ほぼChromeの使い勝手を踏襲しつつ強力な広告ブロックができるブラウザことBromiteですが
最近開発が止まっています。公式には開発停止・中止の案内は出ていませんが、Chromiumのメジャーバージョン換算で3以上も古いバージョンで止まってしまっています。
古いブラウザはセキュリティホールとなるので芳しくありません。Githubにも動きはありませんし、これは事実上開発停止しているとみていいでしょう。
代替ブラウザ
ここでBraveとかを紹介しても望まれていないことは明らかなので、純粋なBromite後継を考えます。
2023/08/10追記:
インストール
さて、インストールするとBromiteではなくChromium Cromiteとして認識されます。アイコンにもアプリ情報にもBromiteの影はありません。 つまり良くも悪くも既存Bromiteに上書きインストールされないので、併用できる代わりに設定類は一切引き継がれません。これが一番面倒くさい点でしょうか。これさえクリアしたらいつも通りに使えます。
おすすめ設定
特にいじらずとも使えますが、 利便性のために多少触りました。
・ 「検索候補の関連性を高める」をオンに
サーバーへの事前送信なのでプライバシーレベルは当然下がりますがどうせ検索するワードなので。
・「Allow custom tab intents」をオンに
Web View的なやつです。
・「ホームページ」をオンに
・「Use for new tabs」をオンに
・「このページを開く」を「chrome-native://bookmarks/folder/1」に
※ブックマークのパスは希望のフォルダを表示して"i"アイコンを押すと見られます。
SpeedDial的にブックマークを頻用する場合はマストな設定。
良い点
何と言っても開発が続いていることです。それにBromiteから多少の機能追加があります。
・広告ブロックフィルタが複数選べるようになっている
・好きなフィルタのURLを手動で追加できる
・広告ブロックを無効化するサイトを指定できる
フィルターリストがこれだけありながら日本向けはありません。ですがフィルタの手動追加ができるので無問題。
悪い点
・アイコンがChromiumになって寂しい Cromiteで緑のアイコンになりました。
・Bitwarden(パスワード管理アプリ)の自動入力が機能しない
→ Bitwardenに要望を出しました。反映されるかは開発側次第ですが。以下は詳しい内容です。
Bitwardenはオートフィルの際に「アプリケーション名」か「アプリケーション内のコンテンツ名」のいずれかを参照します。普通のアプリケーションに対するオートフィルでは前者で事足りるのですが、ブラウザのオートフィルはコンテンツ毎に提示内容が異なるため後者の必要があります。この2つを区別するため、Bitwardenではブラウザのパッケージ名をハードコードしており、これに合致するもののみブラウザと認識するようです。Githubでコードを読む限り。(BitwardenもGithubでホストされています)
さて、今回の新生Bromiteはパッケージ名がorg.bromite.bromite.devであり、本家のorg.bromite.bromiteと完全一致しません。そのためブラウザと認識されず、どのサイトを見ても同一のオートフィル提示しかされないようです。
解決方法としては、パッケージ名をオリジナルに揃えるか、Bitwardenに新しいパッケージ名を登録するかが考えられます。自分でBromiteのビルドをするならパッケージ名の変更でいいですが、そうでないならuazo氏に掛け合う必要があります。同じことが以前issueで提案されており、氏は「変更の予定はない」とのことでした。でしたら次はBitwarden側への要望ですが、こちらもissueに一度提案があったようです。その際は「再現性なし」で敢え無くCloseされていましたが、返答を見るに正しい意図が開発側に伝わっていない節があります。そのため、詳しい経緯を添えて新たに提案を送りました。「(知名度の高くない)フォークに対しても認めるのか」「そもそもリストインだけで解決するのか」など未知の要素も多いですが、対応を期待して待つことにします。