2023年4月21日金曜日

XOSS NAV のレビュー

XOSS G からの乗り換え

 2年間ほどXOSS Gを使っていましたが、GPSの初回取得が遅かったり一度GPSロストすると記録中止しない限り二度と拾わなくなってしまう場合がある不具合があったりで、わりと不自由していました。時刻表示が出ないのもイマイチでした。
 今回、XOSS NAVがセールで安かったので思い切って乗り換えてみました。
 

XOSS NAV の特徴

 名前からも明らかなようにナビゲーションが使えます。ひいては表示が7セグメント液晶でなくグラフィック液晶にグレードアップしています。
 その他のメリットは…
 
・準天頂衛星システム「みちびき」に対応(QZSS)
AGPSデータを 任意のタイミングで更新できる
・表示項目がかなりカスタマイズできる
2.4インチディスプレイ
・充電端子がType-C
33時間もつ(らしい)
 
 その他、特にこの製品に限ったことではありませんが、
 
IPX7防水
ANT+対応
自動バックライト対応
 
なおルート表示はできますがマップ表示はありませんのでご注意を。
 

開封の儀と初回設定


 高いだけあって硬く無駄にマグネット式なケースに入っています。初回起動時は電池ゼロだったので充電必須でした。
 
 
初回接続時にはファームウェア更新が来ているはずなので忘れずアップデートしましょう。ちなみにファームウェアアップデート中に画面が切れるとアップデート失敗するクソ仕様だったのでスマホがスリープにならないように気を使う必要がありました。

ナビゲーション

アプリ内でルートを作る機能がありますが使いにくく制限も多い…でも、大事なことなので先に言います。
 
自分で作ったGPXファイルを使うことができます!!
 
私もできないと思っていましたが、触っていたら偶然できたので方法を記載します。

方法1

アプリ内から行う本来の方法です。が、ちょっとややこしい。

1. 「ルートブック」ページへ。
 

 
2. 「ルートブックをインポートします」 ボタンを押す。
 

3. 上に作成または他のルートブックをダウンロードします」という表記があります。いかにも「作成」しか押せなさそうな雰囲気ですが実は「他のルートブックをダウンロードします」も押せるので押します。
 
4. 右下の「+」から「インポート」
 
5. ファイラからgpxを選ぶだけなのですが、ここで更に一癖。AndroidユーザーなのでAndroidで話を進めます。Androidではファイルダイアログを呼ぶときにファイルタイプ指定ができるのですが、XOSSではapplication/*が指定されています。困ったことにgpxファイルはこの指定では弾かれてしまい一覧に出ません。そのため、ファイルタイプ指定を無視できるファイラでgpxを選ぶ必要があります。私はXplorerを愛用していますが、こいつだとフィルタリングのチェックを外すと全ファイルが選択できるようになるのでgpxを選べるようになります。まあ正直下記の「方法2」を行ったほうが単純なので詳しくは書きません。とりあえずgpxを頑張って選んでください。
 
6. 以降は方法2の「2.」に続きます。
 

方法2

 正攻法ではないですが圧倒的に簡単なのでこちらがおすすめです。Androidしか知らないのでAndroidの方法を記しますが、iOSでもほぼ同じと思います。
 
1. 適当なファイラで目的のgpxファイルを探して開きます。 もし開くアプリを選ぶように言われたらXOSSを選びます。ちなみに私の愛用ファイラはXplorerです。
 
2. GPXインポート画面が開きます。適当な名前をつけて、公開のチェックを外して「アップロード」。デフォルトで公開になっている極悪UIです。注意しないと自宅の位置が全世界に公開されます(笑)
 

 
3. これで読み込みは完了です。XOSSのルート管理の理念としては、公開だろうと非公開だろうと一度アップロードされ、必要に応じてダウンロードするといったもののようです。

4. サイコンのページを開いて「ルートブック」へ。
 


5. 「ルートブックをインポートします」 ボタンを押す。

6. さっきアップロードしたルートが出現します。右上の「インポート(見切れていますw)」ボタンでダウンロードと転送が行われます。 

7. 以上で完了です。ルートブックには今回登録したルートが追加されています。本当に転送されたかを確認したければ、「ストレージ」の「ルートブック」でサイコン本体に転送されたルートのIDが確認できるので、一致を確認します。
 
 
ちなみに…
 ルートを消す場合、ルートブックのゴミ箱を押してもダウンロード済みのローカルデータが消えるだけで、アップロードされたデータは消えません。アップロードされたルートを消すには、「私が作成した」からルートを開いて、右上の、いかにもDeleteではなくEditっぽいペンのアイコンを押して削除してください。アイコン間違ってんだろ…
 

カスタマイズ

表示項目に関してはかなり自由にカスタマイズできます。
ページ順、ページ内フレームレイアウト、フレーム内項目をすべて選べます
個人的には、時刻を選択できる上に1列表示だと秒まで出せるのは嬉しい誤算でした。
 



ちなみにフォントまでは選べないのは残念な点です。しかもモノスペースフォントかと思いきや、"1"だけ狭いプロポーショナルフォントだったのは気持ち悪いですが仕方がない。
 
ちなみに…
SMALLの1-2-2-1表示の2行目右と3行目右のアイテムは設定と実際の表示があべこべになります。バグです。

使用感

 設定画面から走る前にAGPSを更新できます。これでGPS捕捉はストレスフリーになるはず。
 

 初回のGPS捕捉はビルの間だったので爆速というほどではありませんが、30秒もあれば完了しました。XOSS Gでは1~2分かかっていた地点なので十分許容できます。
 ピーカンの日でしたが、視認性は思ったよりもかなり良かったです。正直室内では「見にくいのでは」と思っていたのですが、実際に出てみると杞憂でした。
 
 適当に40kmほど漕いでみました。
 
 特筆すべきはナビの有用性です。私はGPS性能とカスタマイズ性を重視してNAVを買ったため、ナビはおまけ程度にしか思っていませんでした。そもそも私は初めての土地に行く際はしっかり事前ルートを確認するタイプではありますが、スピードより景観等を優先するタイプでもあるので、実際走っている最中に予定ルートから軽く逸れる道をその場で選択することがしばしばあります。ゆえに「ナビなんて設定してもどうせ無視するし」程度に思っていました。しかしどうでしょう、NAVのナビはルートから逸れてもルートと現在地を表示し続けるため、よほど大胆に逸れない限り(=ルート画面外まで移動しない限り)自分が今どの程度予定ルートから離れているのか、どの方向にどの程度進めば予定ルートに戻れるのかが分かります。自由奔放に走る人にとってもかなり心強い機能でした。なお北固定の表示しかないので地図読みが苦手ならキツいかもです。
 ナビは一度ロードして使用(in use)を選ぶと、その後画面を切り替えても裏で動き続けてくれるため、「ナビを表示」→「単調な道なので(他の)いつものページに移動」→(しばらく漕ぐ)→「ルート確認にまたナビを表示」 という使い方でも何事もなくナビを表示できます。

  GPS性能は特に問題を感じませんでした。普通に走っている限りロストすることもなく、建物内に持ち込んでロストしても建物から出ると即座に拾い直していました。XOSS Gよりは明らかに速いです。
 走行後に同期してルート確認しましたが、走行40kmのうち異様な飛びは一度もありませんでした。10mほどの飛びは1箇所だけ認めましたが。加えて高層ビル街では5mほどズレて記録されている箇所がありました。1点だけ5m飛ぶというより、その走行期間だけすべての点で5mの間違ったオフセットの同ベクトルが加えられているイメージです。場所が場所だけに仕方がないと言えますし、個人的には全く無問題といえる範囲です。

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